Windows 11に速度テストとSysmonが標準装備——3月アップデート(KB5079473)の全貌

Microsoftは2026年3月10日、Windows 11向けの月例セキュリティアップデート KB5079473(ビルド番号:26200.8037 / 26100.8037)を安定チャンネルで配信開始した。対象はWindows 11バージョン 25H224H2 のユーザー。今回のアップデートは、セキュリティ修正にとどまらず、日常的な使い勝手を高める新機能が多数盛り込まれている。

タスクバーから直接ネット速度測定が可能に

最も目を引く新機能が、タスクバーへの速度テスト統合だ。Wi-Fiやモバイルデータのクイックセッティングパネルまたはシステムトレイのネットワークアイコンを右クリックするだけで、デフォルトブラウザ上で速度計測が起動する。イーサネット・Wi-Fi・セルラー回線に対応しており、接続品質の把握や障害時のトラブルシューティングが手軽に行える。

従来は fast.comspeedtest.net など外部サービスに頼るのが一般的だったが、OSレベルで統合されることで、設定不要で誰でも即座に利用できるようになる。

Sysmonがネイティブ対応——セキュリティ監視が手軽に

セキュリティ担当者にとって注目度が高いのが、Sysmon(System Monitor)のOS標準サポートだ。SysmonはもともとWindows Sysinternalsスイートの一部として提供されてきたツールで、プロセス生成・ネットワーク通信・ファイル変更などをEvent Logに詳細記録するシステム監視ユーティリティ。SOC(セキュリティオペレーションセンター)やエンドポイントセキュリティの現場では長年愛用されてきた。

これがWindowsにネイティブ統合されることで、別途インストールなしでSysmonの監視機能を展開できるようになり、企業のセキュリティ運用コスト削減が期待できる。

WebP画像をデスクトップ壁紙に設定可能

WebPはGoogleが開発した次世代画像フォーマットで、JPEGやPNGに比べてファイルサイズが小さく、Webでの利用が急速に広がっている。今回のアップデートにより、.webp 形式の画像をそのままデスクトップの壁紙として設定できるようになった。従来は変換作業が必要だったため、Webからダウンロードした画像をそのまま使えるのは地味ながら便利な改善だ。

そのほかの主な変更点

  • Quick Machine Recovery(QMR)の挙動変更: Windows 11 Proのドメイン非参加かつ企業管理対象外のPCで、QMRがデフォルト有効化。Homeエディションと同等の自動回復保護が適用される
  • カメラのパン・チルト対応: 対応Webカメラでパン・チルト操作がOSレベルでサポート
  • File Explorerの改善: 使い勝手と安定性が向上
  • ニアシェアリング・プロジェクション・ロック画面などコアコンポーネントの改善
  • Microsoft Entra ID統合の更新: 企業向けIDaaS連携が強化
  • Windowsアップデート・ストレージ設定のUIリニューアル

配信方法と注意点

KB5079473はWindows Updateから自動配信されるほか、Microsoft Update Catalogから手動でダウンロードも可能。なお、新機能の一部は Controlled Feature Rollout(CFR) という段階的展開技術を用いて徐々にロールアウトされるため、アップデート直後にすべての機能が利用できない場合もある。地域やハードウェア構成によって提供タイミングが異なる点にも注意が必要だ。

なお、このアップデート後にサインインの問題が報告され、緊急修正パッチ KB5085516 も別途リリースされている。問題が発生した場合は最新のパッチ状況を確認してほしい。


元記事: Microsoft releases Windows 11 KB5079473 for March 2026 with a built-in speed test and native Sysmon