Microsoftは、Microsoft Teamsの通話機能に新たなセキュリティ機能「Brand Impersonation Protection(ブランドなりすまし保護)」を追加し、2026年3月後半から順次展開を開始した。
なりすまし電話を自動検出する新機能
この機能は、外部からTeamsに着信した通話をリアルタイムで分析し、有名企業や公的機関を装った詐欺・なりすまし電話を自動的に検出して警告を表示するものだ。従来のスパムフィルタリングとは異なり、発信元のブランド情報と実際の通話メタデータを照合することで、悪意ある第三者が「Microsoftサポート」「銀行」「政府機関」などを偽って電話をかけてくる手口を識別する。
BEC(ビジネスメール詐欺)の「電話版」への対策
Business Email Compromise(BEC)は、経営幹部や取引先を装ったメールで金銭や情報を詐取する手口として世界中の企業が被害を受けてきた。近年はこの手口が電話・音声通話にも拡大しており、「ボイスBEC」とも呼ばれる攻撃が急増している。日本でも取引先や金融機関を装った詐称電話が多発しており、企業のセキュリティ担当者から深刻な懸念が示されていた。
Brand Impersonation Protectionはこうした電話版詐欺への直接的な対抗策として位置づけられており、Microsoft 365のセキュリティポートフォリオに追加される形で提供される。
展開スケジュールと対象
機能は2026年3月後半からTeamsのグローバルテナント向けに段階的にロールアウトされており、特別な設定変更なしに管理者ポリシーで制御可能な見込みだ。Microsoft 365管理センターからの細かな設定オプションについては、Microsoftの公式ドキュメントが随時更新される予定となっている。
日本企業への影響
Teamsは日本国内でも多くの企業・官公庁で標準コミュニケーション基盤として採用されている。特にリモートワーク普及以降、Teamsを経由した外部との音声・ビデオ通話が増加しており、なりすまし電話のリスクも高まっていた。今回の機能追加は、追加コストなしにセキュリティレベルを引き上げられる実務的なアップデートとして、IT管理者にとって歓迎すべき変更といえる。
MicrosoftはOutlook、Edge、Copilotなど他製品でも同時期にセキュリティ・利便性強化のアップデートを進めており、Microsoft 365エコシステム全体のセキュリティ底上げを図っている。
元記事: Brand Impersonation Protection for Teams Calling – rollout March 2026