Microsoft 365 Copilot Wave 3:見逃せない25の新機能
Microsoftは2026年3月、Microsoft 365 Copilotの大型アップデート「Wave 3」をリリースした。今回のアップデートでは、Word・Excel・PowerPoint・Outlook・Copilot Chatといった主要アプリにエージェント機能が直接組み込まれ、従来の「AIアシスタント」から「自律的に動くエージェント」へと大きく進化している。
エージェントモードで多段階タスクを自動実行
最大の変化はエージェントモードの本格導入だ。CopilotはAnthropicのモデルを活用した「Cowork」機能により、単一の指示で複数ステップにわたるタスクを連続実行できるようになった。実行した操作は可視化され、監査証跡(audit trail)として残るため、企業のコンプライアンス要件にも対応する。
管理者はMicrosoft 365管理センターからエージェントライフサイクル自動化ルールを設定でき、リスクのあるエージェントのブロック、非アクティブなエージェントの削除、オーナーなしエージェントの管理といったガバナンス操作を一元的に行える。
アプリ別の新機能ハイライト
各アプリへの統合内容は以下の通りだ。
- Word:「Edit with Copilot」ワークフローにより、下書き・文章の洗練を自動化。提案内容をドキュメントに直接適用できる
- Excel:エージェントがデータのクリーニングや変換を自動実行し、ワークブック整備の手間を大幅に削減
- PowerPoint:スライドの改善提案をエージェントが行い、デザインや構成の最適化を支援
- Outlook:返信コーチング機能により、メールの文面を状況に合わせてアドバイス。次のアクションの提案も行う
グラウンディングとコネクタの拡充
Copilotの回答精度を高める**グラウンディング(grounding)**機能も強化された。ドキュメント・メール・Microsoft Graphに加え、新たにAmazon S3やServiceNowといった外部データソースへのコネクタが拡充。プロンプトにスクリーンショットを添付してビジュアルなコンテキストを与えることも可能になった。
ただし、外部データへのアクセス範囲が広がることで情報漏洩リスクも増大する。Microsoftはこれに対応するため、コネクタ拡充と同時にガバナンス強化策をセットで提供している。
セキュリティとガバナンスの強化
Microsoft Purviewとの新しい統合、管理者向けダッシュボード、Viva Insightsの利用メトリクスにより、組織はCopilotの使用状況をリアルタイムで追跡し、過剰共有リスクの低減と安全なスケールアップを両立できる。
Viva Copilotダッシュボードではアダプションメトリクスやアクションメトリクスを確認でき、ビジネスインパクトを数値で示せるようになっている点は、企業内でのCopilot展開を推進するIT管理者にとって重要な材料となるだろう。
日本企業への影響
国内でもMicrosoft 365の利用企業は多く、特に大企業や官公庁での採用が進んでいる。エージェントによる多段階タスクの自動化や外部システムとの連携強化は、業務効率化の観点から注目度が高い。一方で、エージェントのガバナンス管理やデータアクセス範囲の設計は、情報セキュリティ担当者が早急に検討すべき課題となる。
Wave 3のロールアウトは2026年3月より順次開始されており、テナント管理者はMicrosoft 365管理センターから各機能の展開状況を確認できる。
元記事: Microsoft 365 Copilot Wave 3: Top 25 Updates You Shouldn’t Miss