OpenAIは2026年3月23日、ChatGPTに新機能「Library(ライブラリ)」のロールアウトを開始した。ユーザーがチャットにアップロードしたファイルや画像をOpenAIのクラウドストレージに永続保存し、将来の会話でも再利用できるようにする機能だ。
対象ユーザーと提供地域
LibraryはChatGPTのPlus・Pro・Businessプラン向けに提供される。世界規模で順次展開されているが、欧州経済領域(EEA)・スイス・英国は対象外となっている。GDPRをはじめとするEUのデータ保護規制への対応が理由とみられる。日本ユーザーは対象地域に含まれており、Webブラウザでリロードするだけでサイドバーに「Library」が自動表示される。
何が保存されるのか
ChatGPTは従来から、チャットにアップロードされたファイルをそのセッション内で処理していたが、これまではチャットを削除するとファイルも失われるのが一般的な認識だった。新機能では動作が大きく変わる。
OpenAIの公式説明によると、「ChatGPTはアップロードされたファイルや生成されたファイル(ドキュメント・スプレッドシート・プレゼンテーション・画像など)を、専用のセキュアな場所に自動保存し、後からアクセスできるようにする」とのことだ。
注目すべきは、チャットを削除してもLibraryのファイルは削除されない点だ。ファイルは手動で削除するまでアカウントに紐づいて保持される。なお、AI生成画像については引き続き「Imagesタブ」に表示され、Libraryとは別管理となる。
Libraryからファイルを利用する方法
保存済みのファイルをチャットで使うには、以下の手順を踏む。
- コンポーザーのメニュー(添付ボタン)を開く
- 「Add from library」を選択
- 使用したいファイルを選ぶ
ファイルの削除とデータ保持ポリシー
ファイルを削除したい場合は「Library」タブでファイルを選択し、「Delete」またはゴミ箱アイコンをクリックすれば削除できる。ただし、削除後もOpenAIのサーバーからデータが完全に消去されるまでに最大30日かかる。この猶予期間の理由についてOpenAIは明示していないが、法的要件(訴訟保全や監査対応など)への配慮とみられる。
プライバシーへの注意点
日本のユーザーにとって気になるのは、ビジネス文書や個人情報を含むファイルがOpenAIのクラウドに長期保存されることだ。機密性の高い資料を扱う際は、アップロード前に社内のAI利用ポリシーや情報セキュリティ規程を確認することを強く推奨する。不要なファイルはこまめにLibraryから削除する習慣をつけておきたい。
利便性とデータ管理のバランスを意識しながら、新機能を活用していくことが求められる。
元記事: OpenAI rolls out ChatGPT Library to store your personal files