2日間隔でのリリース——加速するAIモデル競争
OpenAIは2026年3月、GPT-5.4を正式リリースした。注目すべきはそのタイミングだ。GPT-5.3のリリースからわずか2日後という異例のスピードで、業界内ではGoogleとの競争激化による「駆け込みリリース」との見方が広まっている。
最大の目玉:ネイティブなコンピュータ操作(Computer Use)
GPT-5.4の最大の新機能は、**ネイティブコンピュータ使用(Computer Use)**だ。これは単なる「テキスト生成」を超え、モデルがWebブラウザの操作、フォーム入力、アプリケーション実行といった実際の作業を自律的に行えることを意味する。これまで人間の手が必要だったマルチステップのワークフローを、AIが単独でこなす「エージェント型AI」の実用化が本格的に始まったといえる。
100万トークン超のコンテキストウィンドウ
GPT-5.4はThinkingとProの2バリアントで提供される。Thinkingは段階的な推論に最適化された思考型モデル、Proは開発者・パワーユーザー向けの最高性能モデルだ。
両バリアントとも、入力コンテキストウィンドウが最大1,050,000トークン(約105万トークン)に拡張され、出力は最大128,000トークンを生成できる。日本語の技術文書や長大なコードベースでも、文脈を切らずに処理できる規模感だ。
ベンチマーク性能:Claude Opus 4.6を上回り、Gemini 3.1 Proと互角
独立ベンチマーク「Artificial Analysis Intelligence Index」(10項目の経済的実用タスクを重み付け平均)では、GPT-5.4 ProはClaude Opus 4.6を上回り、Gemini 3.1 Proと57点で同点タイに達した。特にコーディングとエージェント系タスクのサブインデックスではGPT-5.4がリードしている。
なお、OSWorldベンチマーク(PCの実際の操作タスクを評価)では人間ベースライン72.4%に対し75%を記録しており、コンピュータ操作能力の高さを裏付けている。
料金体系
ChatGPT Plus・Team・Proプランから利用可能。API利用時の料金は以下の通り。
モデル 入力(100万トークン) 出力(100万トークン)
GPT-5.4 $2.50 $15
GPT-5.4 Pro $30 $180
フロンティアモデルの差は縮小中——重要なのは「自分のワークフロー」への適合
2026年初頭のAIモデル群を俯瞰すると、GPT-5.4・Gemini 3.1 Pro・Claude 4.6はいずれも過去のモデルと比較して格段に高い性能を持つ。しかし、実用的なタスクにおけるモデル間の差は縮小してきており、「どのモデルが最強か」よりも「自分のワークフローやコストに合うモデルはどれか」という視点が重要になってきている。
Google Workspaceとの深い統合を持つGemini 3.1 Proや、コーディング・エージェント系を得意とするGPT-5.4 Proなど、用途に応じた選択が今後のAI活用の鍵となりそうだ。
元記事: GPT-5.4 Launches with 1-Million-Token Context Window and Autonomous Multi-Step Workflows