GIGABYTEがCOMPUTEX 2026で金属3Dプリント製マザーと側面16型ディスプレイ搭載ケースを公開——製造革新の最前線
PC Watchの宇都宮充氏によるCOMPUTEX TAIPEI 2026の現地レポートによると、GIGABYTEは今年のブースで金属3Dプリント技術を積極活用したハイエンドマザーボード、側面に16型ディスプレイを装備したコンパクトPCケース、木目調デザインのPCパーツシリーズなど、製造技術と美的センスの両面で意欲的な製品群を展示した。 なぜ今「金属3Dプリント」が注目なのか PCパーツの大半は鋳造・ダイカスト・切削加工で製造される。これらの手法では、製造可能な形状に制約があり、たとえば「ジャイロイド構造」(数学的に最適化された三次元格子構造)のような複雑な内部形状は実現が困難だった。金属3Dプリントはその壁を取り払う技術だ。熱交換器や医療用インプラントの分野では研究が進んでいたが、PCマザーボードのヒートシンクへの本格採用は業界として新しいアプローチとなる。 展示の目玉——X870E AORUS INFINITY NEXT PC Watchのレポートによると、「X870E AORUS INFINITY NEXT」はヒートシンクにジャイロイド構造を採用し、表面積を大幅に増やすことで冷却性能を高めている。ベイパーチャンバーも金属3Dプリントで製作され、100W超の冷却能力を持つとされる。 電源回路にはデータセンターグレードの「Quad OptiMOS」を搭載。4×16の計64フェーズ構成で合計5,120Aまで対応し、バックプレートにはハニカム構造が採用された。スペック的にはエンスージアスト向けの最上位モデルを明確に狙った設計だ。 側面に16型ディスプレイ——AORUS C510 GLASS INFINITY 「AORUS C510 GLASS INFINITY」は、コンパクトフォームファクターながら側面パネル部分に16型ディスプレイを取り付けられるPCケース。左右どちらの側面にも装着可能で、CPU温度やGPU負荷などのリアルタイムダッシュボードとして活用できるほか、PCのプライマリモニターや拡張ディスプレイとしても使用できる設計だという。 木目調デザインシリーズ 機能面の革新に加え、GIGABYTEは「WOOD / DARK WOOD」シリーズとして木目調デザインのPCパーツも展示した。ラインナップはビデオカードの「AORUS GeForce RTX 5080 INFINITY WOOD/DARK WOOD 16G」、マザーボードの「X870E AERO X3D WOOD/DARK WOOD」、電源ユニットの「AERO 1000GM PG5 WOOD/DARK WOOD」と幅広い。 そのほかの展示品 AMDが新たに発表したRadeon RX 9070 GREを搭載する「Radeon RX 9070 GRE GAMING OC 12G」や、CQ-DIMMに対応するD5 DUO X技術搭載マザーボード(Z890 AORUS TACHYON DUO X ICEほか)も展示されていた。 日本市場での注目点 これらの製品はCOMPUTEX 2026での展示品であり、すべてが即座に製品化・発売されるわけではない点に留意が必要だ。とくにX870E AORUS INFINITY NEXTのような金属3Dプリント採用モデルは、製造コストの観点から市販価格がどうなるかが注目される。GIGABYTEは日本でも正規代理店(テックウインドほか)を通じて販売しており、Computex発表製品は数ヶ月以内に国内取り扱いが始まるケースが多い。 木目調デザインシリーズは、デスクや部屋のインテリアとの統一感を重視する日本ユーザーには刺さりやすいコンセプトだ。「ゲーミングRGB一辺倒」ではない選択肢として、リビングや仕事部屋に溶け込むPCを求める層に需要があるだろう。 ...